―ダイヤモンドに目がくらむ？―


ダイヤモンドといえば？　何を思い浮かべるだろう？　

ダイヤといえばJR？そりゃダイヤ違い。車に付いてるのはタイヤ……いや失敬！
やはり給料の3ヶ月！ってところでしょうか？映画館で流れるダイヤモンドは永遠の輝き……なんてコマーシャルもありますねえ…
ダイヤモンドだねえ～～なんてプリプリの名曲も、聖子ちゃんの瞳にも輝くダイヤモンドありました……なんちゅうロマンティックな響きなんざんしょ！

しかし、今回キュートムービーズが取り上げるこの「ブラッド・ダイヤモンド」はちと違う。

舞台はアフリカのシェラレオネ共和国。そこは政府軍と反政府軍が互いに反目しあい、内戦の絶えない危険地帯だ。反政府軍は銃器を買う資金がないため唯一の資源（ダイヤモンド）を採掘し、その原石を暗躍する死の商人に渡し武器を得る……。

混沌とし、無秩序な世界で、非情な武器商人。真実を探る女性ジャーナリスト。内乱に巻き込まれる善良な漁師を中心に物語りは進行していく。
とにかくディカプリオが凄い！今回の役は悪魔に魂を売り渡したようなダーティな武器商人。自分の身を守るためには平気でウソをつき、人も殺す。タフでワイルドなレオ様だ。

女性ジャーナリストを演じるオスカー女優ジェニファーコネリーもいいが、内戦で家族と生き別れ不遇にも強制労働を強いられる漁師を熱演するジャイモン・フンスーの迫真の演技は秀逸！本年度アカデミー賞主演男優賞（ディカプリオ ）助演男優賞（フンスー）をはじめ編集賞　音響効果賞　録音賞にノミネートされたが、受賞ならず。オスカーからは全て見放されたが見応えは十分。無冠の帝王だ！

本作は紛争地区のダイヤ不正取引を軸にスリリングな展開を見せながら、ディカプリオとJコネリーとのほのかなロマンスや、原石を巡るド派手なアクションシーンも満載。硬派な社会派ドラマとしてだけでなく、エンターテイメントも盛りだくさん！監督は「ラストサムライ」の巨匠エドワード・ズイックだ！

映画のラスト。数行のテロップにこめられた監督の秘められたメッセージが強烈！！！！

そうそう……
ダイヤモンドといえば…熱海の海岸散歩する～～
思えばお宮さんもダイヤにめがくらんだんだよなあ…


text by...  茶柱達蔵

2007/04/06